陸上自衛隊第8師団第46回定期演奏会

コンサート

1月20日に、陸上自衛隊第8師団定期演奏会@熊本県立劇場が行われました。

川良匠1等陸尉指揮/陸上自衛隊第8音楽隊のみなさまに、ブラームス《ハンガリー舞曲集》より第4、5、6番と、歌劇《トゥーランドット》より“誰も寝てはならぬ”(独唱:木村多佳也3等陸曹)の2曲を編曲初演していただきました!

ハンガリー舞曲》は、とりわけ有名な第5番を中心に、吹奏楽でも長きにわたり演奏されているレパートリーでもあります。今回は、誰もが知るクラシックの名曲を、21世紀の吹奏楽の編成や機能に相応しい形にトランスクリプションすることを目指しました。

トランスクリプションの演奏は、軍楽隊(自衛隊音楽隊も国際法上は軍楽隊)の伝統のひとつとして重要な位置を占めていることは言うまでもありません。さらに、第8師団の警備区域(南九州)は、プロオケがない地域ですから、このような名曲を生演奏で披露することには大きな意味があることと思います。

今回の編曲に際しても、川良隊長とこのようなことを相談しながらこの曲を編曲することとなりました。

実際に、聴衆の反応も良かったように感じられました。師団の音楽隊として、地域の皆さまに喜んでもらえるお手伝いができたのであれば、とても嬉しく思います!

誰も寝てはならぬ」は、独唱の木村多佳也3等陸曹に声域に合わせ、原曲から完全4度下げて編曲しました。

トランスクリプションの経験がある方はお分かりになると思いますが、4度下げはもう大ごとです! そのまま単純に下げると上手く行くはずがなく、逆方向に完全5度上げるところも多々あり、そうすると声部の関係も崩れるので、本当に大変な難工事でした! 実際の出音を聴いて、かなり違和感のない形にできたようで、実際にそのような評価ももらえて、本当に良かったです。

我ながら「職人仕事」を成し遂げたなと思っています!笑

今回のコンサートでは、清水大輔さんの新作《共に歩む 〜With the melody of The Water Is Wide〜》の世界初演もありました。民謡をモチーフにしつつも、やはり清水さんらしい華やかな作品世界が展開される充実した曲でした。

清水さんとは、駐屯地での訓練からご一緒し、いろいろとお話しもできて楽しかったです!

その他、ホルストの《第1組曲》や、ソロが絶品だったスパーク《クラリネット協奏曲》、スクールバンドとは別次元の色彩を披露した歌劇《カヴァレリア・ルスティカーナ》(マスカーニ/宍倉晃)など、充実したプログラムを、集中力の高い演奏で聴かせてくだった、素晴らしいコンサートでした!

第8音楽隊の皆さまには、とても貴重な機会をいただき、素敵な演奏を聴かせてくださり、またいろいろとお気遣いもいただき、心から感謝しています。ありがとうございました!

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