東京佼成ウインドオーケストラ & 東京吹奏楽団による「特別演奏会 ~汐澤安彦氏を偲んで~」@東京オペラシティ、とてもとても素敵な演奏会でした。
感涙を禁じえなかった「汐澤安彦リモート出演」による《アルヴァマー序曲》が印象的だったことは言うまでもありません。
でも、それ以外にも、
- 《バラの謝肉祭》《バンドのための民話》などのプロの実演
- 次々に登場する指揮者による色彩の変化(8人もの指揮者が次々に登場することは普通はあり得ない)
- ハインズレーやデュカーなど、20世紀大編成アレンジながら実に鮮やかな色彩の演奏
- 東京音大ブラスを思い出させる大編成シンフォニックバンド
- そもそも、日本のプロ団体が、ウインドアンサンブル形式(=スコア通りの編成で基本的にパートを重ねない)以外で演奏すること自体が極めて稀
- アンコールの岩井直溥アレンジ(マイ・ウェイ)もとても汐澤先生的(笑)
と、いろいろな点で、本当に「特別」な演奏会でした。
“映像を見ながらの演奏”は、10年くらい前に杉並公会堂で開催された「フレデリック・フェネル・メモリアルコンサート」でのアンコールのことも思い出されました。TKWO常任指揮者の系譜ですね。
汐澤先生とは「聴衆」でしかなかった私ですらこれだけ感情を揺さぶられたのですから、直接親交のあった方々に溢れた思いはひとしおであったことと想像します。
忘れがたいコンサートのひとつとなりました。

